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Role Model Interview vol.11

“You cannot be what you don’t see”

“知らないものにはなれない”

昨今、女性活躍推進のために様々な取組みを始めた企業が多いですが、未だに大学でコンピューターやエンジニアリングを専攻する女性は15%に満たず、ソフトウェアクリエイターの女性割合は14%だそう。その背景には、その仕事を身近にやっている人がいない、イメージしにくいと言う現状もあると信じています。

そんな背景もあって私たちは、勇気を持って自分が本当に輝き、理想とする職種や業界に転職したり、就職したりできるような世の中になること、そして一人でも多くの方々にIT業界で働く可能性について知ってほしいと思っています。そこでIT業界の最先端で働く様々な方達にインタビューし、彼ら/彼女たちの熱意、想い、経験やストーリーを共有することにしました。

第11回目は、NPO法人みんなのコードにて文部科学省後援事業を経てWaffleを立ち上げた田中沙弥果さんのストーリー。

Q1. 自己紹介をお願いします。

1991年生まれ、大阪府出身の田中沙弥果です。2017年NPO法人みんなのコード入社し、文部科学省後援事業に従事したほか、学校の先生がプログラミング教育を授業で実施するための事業推進を担当。

2019年にIT分野のジェンダーギャップを埋めるために一般社団法人Waffleを設立。

2020年には日本政府主催の国際女性会議WAW!2020にユース代表として選出。

2020年Forbes JAPAN誌「世界を変える30歳未満30人」受賞。内閣府 若者円卓会議 委員。

でも過去には自分がやりたいことが分からず、 自分探しをしていた時期もありました。

Q2. 自分が本当にやりたいことはどうやって見つけましたか?

新卒でテレビ番組の制作会社に就職。ところが、蓋を開けたら男性中心の職場で、新卒1年目が変えていくことは難しく、1カ月で退職しました。その後は興味の赴くままに色々な仕事や職種を経験しました。

その後は「#起業女子」イベントを手伝ったり、米国シリコンバレーに本部がある「テクノロジーにおける性差をなくすこと」を目標に活動しているアメリカの非営利団体の日本支部を立ち上げたりしました。それから徐々にプログラミング教育業界への興味が深まりました。

Q3. その後IT業界のジェンダーギャップを解消するという目的でWaffleを創業。Waffleを法人化するまでの経緯を教えてください。

テック業界におけるジェンダーギャップという課題を感じていた時にTwitterを通して共同創業者である斎藤明日美に出会いました。2019年にiamtheCODEというアフリカのNPOが主催する、日本の女子中高生を対象にしたハッカソンを実施した時も手伝ってくれて、「テクノロジーにおけるジェンダーギャップ解消は日本で一番大きな課題なのに、待っていても誰も他にやる人がいない。だったら私たちがやるしかない」と法人化しました。

Q4. 活動を始める中どんな課題や葛藤を感じましたか?

起業は毎日課題の連続だと思っています。活動をはじめた当初は「どうやったらIT分野のジェンダーギャップって解消されるのか?」「伝え方はテック業界か、もしくはIT業界の方がふさわしいのか?」

「ジェンダーギャップの解消とはどういう状態を指すのか?」など考えることがたくさんあります。特にジェンダーというドメインではお金が生まれるのか、これを仕事にしていけるのかなどの不安も同時にありました。

Q5. 立ち上げた当初と今ではどんな手応え/変化を感じますか?

日本でIT分野のジェンダーギャップ解消の動きがいくつか始まってきており、まさにこれからだと感じています。

Q6. IT/STEM業界にもっと女性が参入するには何が必要だと思いますか?

A. 日本の女子中高生が理系を避ける背景には、親や教師の影響も大きいと言われています。理数系の教師が女性になるだけで、理系を志望する女子学生が11%も増えるという内閣府の調査もあります。また、過去には女子中高生たちから、「データサイエンティストになりたいと言ったら、親に学費を出さないと言われた」「女の子だから文系でいいと言われた」と言われたこともあるので、逆に親や教師のサポートがあれば、女の子たちの能力を引き出し、可能性を伸ばすこともできると考えています。

Q7.これからの展望、目標、実現したいことを教えてください!

Waffleがいらない世界にしたいです。

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ACグローバルジャパンは、IT人材に特化したエクスクルーシブ求人を多数保有。代表のアニー・チャンはIT人材コンサルタント歴30年以上のベテラン、スタートアップ創業者や女性管理職向けのメンターとしても活躍しています。

このRole Model Storyを通して皆様がインスパイアされ、勇気を持って自分が本当に輝き、理想とする職種や業界に転職したり、就職したりできるような世の中になることを望んでいます。